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曹洞宗 随昌院
〒410-2315
静岡県伊豆の国市田京1075-8

過去の法話

お寺の行事と食べ物 ~花祭りと甘茶あまちゃ
(令和5年 4月の法話)

四月八日は花祭り。お釈迦様の誕生日です。
皆様は誕生日にどんなふうにお祝いをしますか?
きっとプレゼントをもらったり、
バースデーケーキを食べたり、
親しい人達から「おめでとう」と
お祝いを言われると思います。

お釈迦様への誕生日プレゼントは
春に咲くきれいなお花です。
お釈迦様は現在のネパールのルンビニーで
お生まれになりました。
誕生の時、天人や多くの人々が、お祝いに
ルンビニーの地を花で満たしたと伝えられています。

これにちなんで花で飾った花御堂はなみどうと呼ばれる
小さなお堂を作り、その中に誕生仏という
幼い姿のお釈迦様の像を置きます。
この像は小さなかわいらしい像で、
右手は天を、左手は地を指さしています。

このかわいい誕生仏には、甘い甘茶を差し上げます。
お釈迦様がお生まれになった時、
天の龍王が空から甘い恵みの雨を注ぎ、
産湯にしたと伝えられています。
これにちなんで、誕生仏に
甘い香りの水を注ぐようになりました。
花御堂の中に水盤すいばんを置き、
甘茶をなみなみと満たし、
中央に誕生仏を置きます。
そして、柄杓ひしゃくで甘茶を頭上から注いで
お釈迦様の誕生日をお祝いします。

この行事は中国に伝わり日本にも伝えられました。
しかし、誕生仏に注いだ水は今のような甘茶ではなく、
五色の香水だったようです。
甘茶を注ぐようになったのは
江戸時代頃からといわれています。
甘茶を誕生仏に注いでお参りした後は、
参拝者も甘茶を頂き、お釈迦様の誕生日を
お祝いするようになりました。
皆様も花祭りには誕生仏に甘茶をかけて
「おめでとう」とお祝いしましょう。