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曹洞宗 随昌院
〒410-2315
静岡県伊豆の国市田京1075-8

過去の法話

お寺の行事と食べ物 ~涅槃団子ねはんだんご
(令和5年 2月の法話)

二月十五日は、涅槃会、
お釈迦様がお亡くなりになった日です。
涅槃ねはんとは本来は煩悩ぼんのうの無くなった
さとりの境地をさしますが、一般的には
お釈迦様の亡くなられたことを意味します。
これにちなみ、全国のお寺で
お釈迦様の徳をしのぶ法要が行われます。

法要では、涅槃図(お釈迦様が亡くなられたときの
様子を描いた大きな掛け軸)を掛け、お経を読みます。
この時読まれる『仏遺教経ぶつゆいきょうぎょう』というお経は、
お釈迦様が亡くなる直前に
弟子達に説いた最後の説法であったといわれています。

この涅槃会にちなみ、昔から
お寺や家庭で団子作る習わしがあります。
この団子は「涅槃団子」と呼ばれますが、
地域のよっては「花草だんご」や
「やしょうま」などと呼ばれています。

涅槃団子はお米の粉から作ります。
いろいろな作り方がありますが、
多くの地域では食紅を使って
米の粉を青、黄、赤、白、紫の五食にします。
そして、これを丸めて団子にしたり、
棒状に伸ばして細かく切ったりします。
最後に蒸して出来上がりです。
お寺で作って、法要の時に参拝者に配ったり、
家庭で作って近所に配る場合もあります。
地方によっては、犬や鳥など
十二支の形にして参拝者にまく、
「犬の子まき」と呼ばれる行事を行うお寺もあります。

お寺では法要の時に
涅槃団子を涅槃図の前にお供えします。
こうして、お釈迦様のありがたい功徳くどく
涅槃団子に分けてもらうのです。
これを食べると無病息災のご利益があり、
身につけると厄除けになるといわれています。

お釈迦様の徳が宿った涅槃会団子を
皆さんも一度食べてみて下さい。