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曹洞宗 随昌院
〒410-2315
静岡県伊豆の国市田京1075-8

過去の法話

元正啓祚がんしょうけいそ万物咸新ばんぶつかんしん
(令和4年 1月の法話)

大晦日、除夜の鐘を遠くきくころには、
たまった疲れで就寝の時を迎えます。
時計の針がカチッと進み、
暦が一枚めくられるだけのことですが、
よい年が来るようにという願い・祈りは
誰しも変わることはないでしょう。

中国のある禅僧は
「元正啓祚万物咸新」ということばで新年の到来を祝いました。
「元旦、天が幸せをくださり、
一切があらたまりますように」の意味です。

素朴な願いと、人が人を呼ぶこともあって、
例年なら初詣でごった返す神社仏閣も、
新型コロナウイルスにより、すっかり様変わりとなりました。
コロナ後、テレワークに代表されるような
AI主導が予想される世の中で、
個々の人間がどう生きていったらよいのか。
チャップリン「モダン・タイムス」が指摘するような
「人間疎外」を、「疎外」と感じなくなりつつある現代人は、
どんなバトンを次の世代に手渡すのか。
真剣に考える時がやってきたように思います。