過去の法話
読書の秋とお茶
(令和2年 10月の法話)
だいぶ前から「本離れ」が進んでいますが、
暑くもなく寒くもない、そして夜の長いこの季節は、
落ち着いた気持ちで本と向き合えます。
新しい情報を得る手段としては
テレビやインターネットが勝っていますが、
じっくり考えるには読書が一番でしょう。
ところで、本を読んでいて眠くなった来た時の息抜きに、
お茶を一服してはいかがでしょうか。
お茶を飲む風習は隋の文帝の時代に始まり、
唐の時代になるとかなり流行したそうです。
日本にお茶が伝えられた経緯には諸説があり、
臨済宗の栄西禅師が宋から茶の種子を持ち帰って
播いたと言われるのもそのひとつです。
栄西は「喫茶養生記」を著して
三代将軍源実朝に献上したそうですが、
お茶には内臓の働きを調え、疲労を回復するなど、
さまざまな効能があります。