過去の法話
お盆と収穫祭用
(令和2年 7月の法話)
お盆とお正月は一年を二分するほどの大きな行事でした。
社会が大きく変化した現在も、
日本人の生活の節目として重要な意味をもっていて、
日本中で民族の大移動が繰り返されています。
お盆の由来については『盂蘭盆協』に記された
お釈迦様の十大弟子の一人である目連尊者と
亡き母親の話がよく知られています。
ところで、七月十五日は中国では「中元」にあたります。
中元は道教の三官信仰と関係の深い日で、畑作の収穫祭です。
三官は、大自然の主宰者としての天官と
小麦などの畑作の収穫を支配する神としての地官、
そして稲作の収穫を支配する神としての水官のことです。
ですから、お盆には自然の恵みに感謝する収穫祭という意味も
込められているのではないでしょうか。