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曹洞宗 随昌院
〒410-2315
静岡県伊豆の国市田京1075-8

過去の法話

仏教と食事
(令和2年 5月の法話)

食事は、人間が生きていくために不可欠な営みです。
そのため、仏教においても
食べることに関する教えは数多く示されています。
仏教と食べものというと、
すぐに思い浮かぶのは精進料理ではないでしょうか。

精進料理は肉や魚を用いない料理のことですが、
精進という言葉は料理の意味ではありません。
これは「精魂を込めて努力する」という意味のインドの言葉
ヴィリヤを日本語に訳したものです。

お釈迦さまは食べものについて、
世間食せけんじき」と「出世間食しゅっせけんじき」という興味深い教えを示しています。
世間食は「段食だんじき」「觸食そくじき」「思食しじき」「識食しきじき」の四つで、
出世間食は「禅悦食ぜんえつじき」「願食がんじき」「念食ねんじき」「解脱食げだつじき」「法喜食ほうきじき
の五つです。
このうち私たちが食べものと考えているのは段食だけで、
あとはすべて「心の栄養」を意味していることに興味を引かれました。