フレームイメージ2
menu

曹洞宗 随昌院
〒410-2315
静岡県伊豆の国市田京1075-8

過去の法話

安心あんじん
(平成30年 10月の法話)

その昔、はるかインドから中国へやって来た達磨大師は、
慧可えかという人物に出会います。
慧可はいつも自分が不安であることを告白します。
しかし大師は無言のまま。
たまらず「どうか不安から救ってください」との訴えに、
大師はようやく答えます。

「わかった。それでは不安という心を持ってきなさい」

慧可は答えに窮して
「形のない心をどうやってお見せしましょう」
と答えると、大師は諭します。

「そうか、わかった!
もう私は、君のために安心を与えたのだよ……」

人は誰でも不安でしかたがないときがあります。
しかしそんな不安の正体も、本当は最初からなかったかも知れません。
達磨大師の安心の教えとは、そんな本来の心を教えているのです。