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曹洞宗 随昌院
〒410-2315
静岡県伊豆の国市田京1075-8

過去の法話

不退心ふたいしん
(平成30年 3月の法話)

春風駘蕩しゅんぷうたいとうのとき。
暑さ寒さも彼岸までと言いますが、
桜前線の北上は列島を新年度に誘います。

しかしながら、春を彩る花々のように、
実生活がいつも思いどおりにいくとは限りません。
失敗や挫折をどう乗り越えるか、
ある意味でそれが試されているのが人生です。

虚空裏こくうりにくさびを」という禅語があります。
空中にクサビを打ち込むのですから、
表面的には「無駄な修行」とか、
"ぬかに釘" の意味となります。
しかし実はもうひとつ、深い意味が隠されています。
それは目的を達成するために挑み続ける「不退心」の教えです。
そこには「無駄なことに見えても、
あえてそこに真剣に取り組み続けることの大切さ」が
込められています。

人知れず己が納得するまで黙々と打ち込む仕事、
そこには物事を成功に導く不退心があるのです。