過去の法話
仏前結婚式
(平成29年 6月の法話)
結婚式は、二人に将来を誓う重要な儀礼です。
日本の伝統的な結婚式は、どのように行われていたのでしょうか。
それは、「人前結婚式」と呼ばれる形式で、
親族や村落の人々の前で、二人が契りを結ぶ儀礼を行いました。
つまり、「人」に対して婚姻を誓ったのです。
古くはこのような式でしたが、仏前結婚式では、
何に対して、二人の将来を誓うのでしょうか。
まず、ご本尊様に対して誓います。
でもそれだけでなく、ご先祖様を含めた多くの方々に対しても、
二人の思いを伝えるのです。
結婚は、「ご縁の物」といわれます。
それは二人のご縁、
それぞれのご先祖様からいただいた、ご縁による「命」、
さらに、これまで支えてくれた方々のご縁があって、
二人の今日があるのです。
そうした多くの方々とのご縁の繋がりを改めて考え、
それに対する感謝の気持ちをお伝えすることが、
何よりの誓いとなるのです。