過去の法話
花まつり
(平成29年 4月の法話)
四月八日は、花まつりと呼ばれ、
お釈迦さまの誕生を祝う「降誕会」です。
古くは、灌仏会・仏生会などとも呼ばれました。
この法要のために、本堂の正面には、
花御堂という、小さなお堂が用意されます。
そのお堂の中に水盤を置き、その中央に「誕生仏」という、
お釈迦さまが生まれた時の姿をかたどった、
小さな仏様をお祀りします。
そして、甘茶をかけて供養するのです。
誕生仏の姿は、右手を上に、左手を下にしています。
これは、お生まれになってすぐに、七歩歩き、右手で天を指し、
左手で地を指して、「天 上 天 下 唯 我 独 尊」と
唱えたという故事に基づくのです。
その時、お釈迦さまの誕生を祝福し、
産湯のために天から甘い雨、「甘露」が降り注いだとされます。
それにならって花まつりでは「甘茶」を注ぐのです。
誕生仏に甘茶を注ぎ、ぜひ甘茶をお召し上がりください。