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食事
(平成28年 1月の法話)
道元禅師は、『赴粥飯法(ふしゅくはんほう)』の冒頭に、
「食事」と「仏道」はひとつであると説かれています。
曹洞宗において、食事はとても大切な修行なのです。
目の前にある食事に、どれだけの労がついやされたか。
どのような手間を経て、今あるのか。
私は、この食事に値する生き方をしているだろうか。
そのようなことを、自らの心に問いかけ続けるとき、
眼前の食事は、かけがえのない食事として映じてくるのです。
そして、貪りを離れ、ぜいたくに流れることなく食するとき、
その食事は、私たちがよく生きていくための「力」となるのです。