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曹洞宗 随昌院
〒410-2315
静岡県伊豆の国市田京1075-8

過去の法話

先祖の供養 2(平成26年 6月の法話)

先祖の追善供養――先祖のみに限られませんが――は、
その善行をしのび、家のため子孫のため、社会のために尽くされた
”ご恩に報いる”行事でもあります。

しかし、先祖の善行といっても先祖も人間であり、
生存中には悪の行いもあったはずです。
それでも、故人になってみれば、その善心善行のみがしのばれ、
讃えられるのが常です。これは人間の性は本来が仏の心を持ち、
仏の性を持っているからで、いわゆる”善”であるからです。

先祖の持っていられた仏ごころは、現在の私の身と心に宿っており、
ひとたび追善供養を行えば、その仏ごころが私の身と心にあらわれ、
祖先も私と共に菩提を成就することになるのです。

高祖道元禅師さまは、
「観応道交すれば、必ず成就するなり」とお教え下されていますが、
私の追善供養の真心が祖先に通じ、その冥福を助け、
菩提を円満にする。その功徳力によって、私の菩提の華もひらかれます。
このことが「感応道交すれば、必ず成就するなり」との
お言葉にもあたるのです。