過去の法話
釈尊成道会(平成24年 12月の法話)
お釈迦さまは、十二月八日の夜明け、暁の明星をご覧になると同時に、
実に偉大な、それは誰も、一度も経験したことのない
尊い心境に達せられました。
お釈迦さまはさとりをひらかれたのであります。
仏さまになられたのであります。
お釈迦さまはその時の心境を
-われと大地の有情と同時に成道す- と述べていられます。
これはお釈迦さまが、仏さまになられたことによって、
世の中の苦しむ人、悩む人、貧しい人も仏になることができた。
いや、人間ばかりではない、鳥や獣、草木までも、
仏になることができたという意味であります。
お釈迦さまは、クシナーラ城外で、
お年八十歳で生涯を終えられましたが、
仏になられて以来、一日、半時の休みもなく、
身体のつづく限り、ありがたい法を説き、
多くの人々を教え導きくだされました。
お釈迦さまの法門は俗に八万四千といい、
五千余の経巻といいますが、実際には数えつくせない法門であり、
数えきれないお経であります。
お釈迦さまがお伝え下された "み教え" は世の光となり、
力となり、救いとなって、人々の心にしみこみ、人々を導き、
永遠に消えることなくその輝きをますことでありましょう。