お仏壇（平成24年 5月の法話）

お仏壇は、ただ単にご先祖様を
おまつりするだけの場所ではありません。
お仏壇の中は、仏様のおいでになる世界、須弥山をあらわしており、
中心に本尊様がまつられています。
本堂と同じなのです。

私たち曹洞宗の本尊様は、
仏教の開祖である釈迦牟尼仏（お釈迦さま）です。
お釈迦様は、私たちのこの生命をどのように生きればよいのかを、
お示しくださいました。

お仏壇には、お釈迦さまをおまつりします。
「一仏両祖」のお絵像をお掛けする場合には、中央におかけします。
すでにお釈迦さまをおまつりしてある場合には、
その後ろにしお掛けします。

「一仏両祖」とは、本尊さまのお釈迦さま、
大本山永平寺を開かれた高祖道元禅師さま、
大本山總持寺を開かれた太祖瑩山禅師さまのことです。

ご先祖さまをおまつりし、お参りするということは、
生命が、生命から生命へと受け継がれ、
今の私があるということへの報恩感謝の実践といえるでしょう。
それは、私がひとりで生きているのではなく、
多くの生命によって生かされているのだ、
と深く実感することでもあるのです。