令和5年 1月の法話
新年のお祝いの餅~寿餅
お正月は鏡餅やお雑煮など、
お餅を目にする機会が多いですね。
新年に食べるお餅には、
新しい年を健康で幸せに過ごせるように、
という人々の願いが込められています。
お餅はもともとお正月の季節の行事や、
お祝い事などのめでたい日に、
神仏にお供えする特別な食べ物でした。
そしてお供えした後は、家族で食べたり、
近所に配ったりしていました。
このように日本人の生活に溶け込んでいるお餅ですが、
お寺でもお餅を使う行事があります。
曹洞宗では、新年に弟子が師匠に鏡餅を差し上げて、
その年の健康と幸福を願う習わしが受け継がれています。
このお餅は「寿餅」と呼ばれています。
お正月の間、お寺では、人々に幸福を願う
修正会というご祈祷が行われます。
このご祈祷とは別に、
弟子は師匠に差し上げるための寿餅を
仏法の守り神である竜神様の掛け軸の前にお飾りして、
師匠の一年の幸福と健康を願い、
お経読んでご祈祷します。
永平寺や総持寺などの修行道場では、
可漏と呼ばれる包みで寿餅を送る習わしがあります。
弟子はおめでたい紅白の和紙を使い、
丁寧に折ってきれいな可漏をつくります。
そしてお餅を薄く小さく四角に切り、
新年のあいさつの手紙と一緒に送るのです。
もともと、寿餅は一月四日に、
師匠の元へ直接届ける習わしでした。
弟子は師匠に寿餅を届け、
新年の挨拶として師匠に礼拝をします。
日頃の感謝を込め、丁寧にお拝をするのです。
師匠も一緒に礼拝し、
お互いの一年の幸福と健康を祈ります。
毎年の寿餅の行事は、弟子と師匠のきずなの
大切さを感じる大切な風習なのです。
随昌院からのお知らせ
当随昌院では、本堂、客殿を利用して、通夜・葬儀を営むことができます。
通夜よりの本堂客殿使用料 | 檀家 10,000円 | 檀家以外の方 50,000円 |
祭壇等利用料 | 檀家 5,000円 | 檀家以外の方 10,000円 |
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